幼年期小説「また一緒に…」2

登場人物


シママ
幼い男の子

妹のポニニとよく遊ぶ

スポーツが得意



ポニニ
幼い女の子

兄のシママの事が大好き

頭脳派



ルリリ
幼い女の子

引っ越してきたばかり

とにかく可愛い(シママ談)



家庭教師
シママの家庭教師

とにかく何に対してもうるさい

(特にシママが勉強をさぼったとき)




第二章



今日もケロン星は平和…

…なはずなんだけど怒鳴り声が聞こえてくる。

数時間前…

「また昨日も抜け出して…!いったいどういうつもりなのですか!!

まったく…こんどから椅子に縛ってでも勉強させようかしら…!!」

相当怒ってる。

が、反対側に座っている男の子はのんきなもんで

お菓子を食べている。

「ふぁんふぇしょんふぁにおふぉるのしゃ。」

(なんでそんなにおこるのさ?)

そんなカレの様子に家庭教師は顔をしかめた。

「第一、行儀もなってない。行儀が悪くて奥様の気にでも触ったら…!!」

彼女は数学や統計学、そして、マナーも彼女が教えているのだ。

なので、何かをほおばりながらしゃべるというのは

彼女の前でしないほうがいい…しかし、

当のシママは全く気にしてなんかいない。

しかも無視。

事の起こりは皆さんが知っている第一章でシママがポニニと探検しに行った時になる。

あの時、実は数学の勉強をしなくてはならなかったのだ。

ソレを家庭教師の目を盗んでポニニたちと遊んでいたのだ。

マナーの先生という事もあって、

そういうのは絶対に許さない主義なのだ。

そんなこんなでシママがお説教を受けているとき、

ポニニと最近できた新しい友達ルリリは、

近くのカフェで話をしてた。

「で、今日なんでシママ君来ないの?」

「うーん…昨日実は勉強しなきゃいけない日だったみたいで、

家庭教師の逆鱗に触れてしまったみたいw」

「へぇー。そーなんだー。」

「うん。まぁ。さいさいあることなんだけどね。」

「え?そうなの?」

「うーん…まぁ、ね。
シマ兄あたしにそういうこと隠してるんだもん。」

「ポニニちゃんを心配させたくないからじゃないのかな??」

「あ、そっか。そうだよね。」

とか、シママの心配を最初はしていたものの、

だんだん、恋バナとかを話し始めて。

シママの心配なんてすぐに忘れてしまったのである。


当のシママは今…

「くそぉ…鬼カテキョーめぇぇ!!!」

分厚いドリルをやっていた。

「こら、口を動かす前に」

「『手を動かせ』でしょ?

あーもう!めんどくさい!!!」

「明日は幼年訓練所の入学式だから、

ちゃっちゃとやって、準備をしなさい。」

「あ!そっか!!

幼年訓練所、どんな所だろ!!楽しみ!」

「ほら!また手が止まっているわよ!」

「鬼いぃぃーーー!!」

そうして幼年訓練所に入る前の日に、

泣く泣く勉強をしていたシママ君なのでした。




第二章終わり




次回はシママの入学談!






第三章に続く